サイドゴアブーツを重たく見せたくない方へ|PADRONE SIDE GORE BOOTS with Vibram #884Cのサイズ感と選び方

福井のセレクトショップ「DISCOVERY(ディスカバリー)」の水尻です。

サイドゴアブーツは便利です。

紐を結ぶ必要がなく、パンツも選びにくい。

秋冬だけでなく、合わせ方次第ではかなり長い期間使えます。

ただ、実際に探してみると意外と難しい。

すっきりした形を選ぶと足元が少し弱く見える。

逆にソールへボリュームを出しすぎると、今度はワークブーツのように無骨になり、きれいなパンツへ合わせにくくなることがあります。

今回ご紹介するPADRONEの「SIDE GORE BOOTS with Vibram #884C」は、その間をうまく狙った一足です。

アッパーは装飾を抑えた、かなりシンプルなサイドゴア。

そこへ凹凸のはっきりしたVibram #884Cソールを組み合わせています。

上はすっきり。

下はしっかり。

自分がこのブーツで特にいいと思ったのは、この上下のバランスです。

細身のパンツだけに合わせるブーツではなく、今のワイドパンツにも負けない。

それでいて、足元だけが必要以上にアウトドアやワークへ寄りません。

そして今回は、見た目以上に大切なサイズ選びについても詳しく見ていきます。


PADRONE/パドローネ
NO.PU8840-1106-26C
SIDE GORE BOOTS with Vibram #884C/サイドゴアブーツ ビブラムソール
39,600円(税込)

PADRONE/SIDE GORE BOOTS with Vibram #884C

サイドゴアはすっきり。でも足元は弱く見せない。このバランスが一番の魅力です。

まず全体を見ると、アッパーはかなりミニマルです。

シューレースも大きな装飾もなく、両サイドのゴアがデザインの中心になっています。

その一方で、足元には厚みのあるVibram #884Cソール。

この組み合わせによって、普通のドレス寄りなサイドゴアブーツとは違う存在感が生まれています。

自分がこのブーツを仕入れたいと思った理由も、ここです。

最近のパンツは以前より太くなっています。

ワイドパンツへ華奢な靴を合わせる着こなしもありますが、パンツのボリュームに対して足元が負けてしまうこともある。

このブーツなら、ソールにしっかり厚みがあるので太いパンツを受け止めやすい。

それでもアッパーはシンプルなので、ブーツそのものが必要以上に重く見えません。

WAX加工の牛革は、きれいすぎないからカジュアルにも合わせやすい。

アッパーにはWAX加工を施した牛革を使用しています。

画像を見ると、表面が完全に均一なBLACKではなく、光の当たり方によって自然な濃淡が見えます。

ここは、このブーツの雰囲気を決めている大切な部分です。

表面が均一で強い光沢のある革なら、もっとドレス寄りに見えます。

逆に、荒々しいシボや加工を強く出せばワーク感が増す。

この革は、そのどちらにも寄りすぎません。

BLACKの細身パンツへ合わせればすっきり。

デニムやワイドパンツなら、革の表情が少しカジュアルに見える。

さらに、牛革なので履き込むことで風合いの変化も楽しめます。

最初から完成した均一な見た目を保つ靴ではなく、履くほど自分の一足へ変わっていく。

革靴を日常で楽しむなら、そこも含めて選んでほしいと思います。

つま先をゴツくしすぎないから、厚底でもブーツ全体はすっきり見えます。

ボリュームソールの靴で失敗しやすいのが、ソールだけでなくアッパーまで大きく見えることです。

つま先に厚みがあり、甲も高く、さらにソールまで大きい。

そうなると、足元の存在感は出ますが、合わせるパンツもかなり限定されます。

このモデルは、ソールにはしっかりボリュームがありますが、アッパーのラインは比較的すっきりしています。

特につま先。

必要以上に丸く膨らませず、ブーツらしい存在感を残しながらもシャープさがあります。

だから、ワイドパンツだけではなく、細身やテーパードしたパンツにもつなげやすい。

「厚いソールは欲しい。でも、いかにもゴツいブーツにはしたくない」

そんな方には、このつま先とソールのバランスを見てほしいです。

正面から見ると意外と細い。だからボリュームソールでも上品さが残ります。

正面から見ると、このブーツが単純な厚底靴ではないことがさらに分かります。

左右に並べた状態でも、アッパー自体はすっきり。

足首まわりにも余計な装飾がありません。

この「上を細く、下を厚く」というコントラストが大切です。

全部を大きくすれば、確かに迫力は出ます。

でも、普段の洋服へ取り入れるなら、どこかに抑えた部分が必要です。

PADRONEは革靴を作ってきたブランドなので、厚いVibramソールを使ってもアッパーまでワークブーツの方向へ振り切っていません。

シンプルなスラックスへ合わせても違和感が出にくい。

ここは、見た目以上に着回しへ影響する部分です。

サイドゴアの良さは、見た目のシンプルさと着脱のしやすさを両立できることです。

両サイドには大きくゴアを配置しています。

サイドゴアブーツの良さは、シューレースがないことだけではありません。

靴紐や金具が表へ出ないので、足首まわりをかなりシンプルに見せられます。

それでいて、ゴアが伸縮することで着脱もしやすい。

革靴やブーツは気に入っていても、脱ぎ履きが面倒になると出番が減ることがあります。

特に日本では、靴を脱ぐ場面も少なくありません。

そう考えると、見た目と実用性の両方でサイドゴアという形には意味があります。

パンツの裾がかぶった時にも余計なパーツが見えず、足元をすっきりまとめやすい。

シンプルだからこそ、革とソールの存在感がきれいに残ります。

Vibram #884Cは、横から見るだけでなくソール裏まで確認してほしい。

アウトソールにはVibram #884Cを使用しています。

横から見るとヒール部分にVibramのロゴがあり、しっかり厚みがあることが分かります。

ただ、このソールの特徴は横からのボリュームだけではありません。

裏側を見ると、大きく深い凹凸があります。

見た目としても、一般的なフラットソールの革靴とは全く違います。

このラグソールがあることで、アッパーのミニマルさに対して足元へ力が生まれます。

パンツの裾から見えるのは靴全体の一部ですが、歩いた時や横から見た時にはソールの存在感がしっかり出る。

「革靴らしい上品さは残したい。でも、足元にはもう少しボリュームが欲しい」

このブーツがちょうど面白くなるのは、そこだと思います。

後ろから見ると、ヒール3.5cmの厚みがシルエットを支えているのが分かります。

サイズ表では、ヒールは全サイズ3.5cmです。

後ろから見ると、この厚みがブーツ全体の印象へどう効いているか分かりやすいと思います。

ヒールだけが高いドレスブーツではありません。

前足部からソール全体に厚みがあり、その流れで踵にも3.5cmの高さがあります。

だから、横から見た時にもヒールだけが浮いて見えません。

アッパーの筒部分はすっきり。

その下に厚いソールが付く。

後ろ姿にも、その上下のコントラストがきちんと出ています。

ワイドパンツでは裾に隠れる部分もありますが、歩いた時やパンツが動いた時にはこうしたヒールのボリュームが効いてきます。

幅広・甲高なら、表記サイズだけで決めない方がいい。自分なら42を選びます。

このブーツで最も注意してほしいのがサイズ選びです。

木型はやや細め。

普段26.5cm~27cm程度を履いている、幅広・甲高の170cm・60kgでは、サイズ41も足自体は入りました。

ただ、自分の場合は幅に窮屈さがありました。

そのため、今選ぶならサイズ42です。

サイズ表では、41が日本サイズ26cm、42が27cm。

底幅も41の10.5cmから、42では10.8cmへ広がります。

普段のスニーカーサイズだけを見ると「41でも入るのでは」と考えるかもしれません。

実際、足は入りました。

でも、靴は入ることと快適に履けることが同じではありません。

特に幅広・甲高の方は、つま先の長さだけでなく横方向のフィットも確認してください。

逆に足幅が細い方なら、自分と同じサイズ選びになるとは限りません。

サイズ40は25cm、41は26cm、42は27cm、43は28cmが目安ですが、木型が細めであることまで含めて考えるのが大切です。

まとめ|革靴のすっきり感と、今のパンツに負けない足元を両方欲しい方へ。

PADRONEの「SIDE GORE BOOTS with Vibram #884C」は、単純に「厚底のサイドゴアブーツ」というだけではありません。

自分がこの一足で評価しているのは、足元へボリュームを出しながら、革靴らしいすっきりした印象を残していることです。

WAX加工を施した牛革。

装飾を抑えたサイドゴア。

細めに見えるアッパー。

そこへ、存在感のあるVibram #884Cソール。

この組み合わせだから、ワイドパンツにも合わせられるし、細身のパンツや少し上品な服装にもつなげやすい。

「ゴツいブーツを履きたい」のではなく、

「シンプルな服装の足元に、もう少し存在感が欲しい」。

そんな方に合うブーツだと思います。

一方で、非常に軽快で薄いソールのサイドゴアや、細身のドレスブーツそのものを求めている方には、このVibramソールのボリュームは強く感じるはずです。

そして購入前には、サイズだけは慎重に確認してください。

自分は幅広・甲高で普段26.5cm~27cm。

41も入りましたが、幅を考えて42を選びます。

同じ足長でも、足幅や甲の高さによって選ぶサイズは変わる可能性があります。

見た目だけでなく、そこまで確認して選んでほしい一足です。

商品ページでは、まずアッパーのすっきりしたラインとVibram #884Cの厚みを横から見比べてみてください。そのうえで、40~43の日本サイズ・底幅・ソール長を確認し、普段履いている靴と比較するのがおすすめです。特に幅広・甲高の方は、普段のサイズ表記だけで決めず、自分が41では幅に窮屈さを感じて42を選ぶという着用感も参考にしてください。

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ちょっとしたひとりごと

今日ご紹介したPADRONEは、DISCOVERYがオープンした18年前から取り扱いを続けているブランドです。

18年って、改めて考えるとなかなか長いですよね。

その間にいろいろなブランドを見てきましたし、なくなってしまったブランドもあれば、大きく方向性が変わったブランドもありました。

そんな中で、ずっとお店に残っているというのは、それだけ自分の中で信頼しているということでもあります。

PADRONEは日本製の革靴ブランドで、価格とクオリティのバランスが本当にいい。

その理由のひとつが、靴工場を母体にしているファクトリーブランドだからだと思います。

実際、ここの工場では皆さんも知っているような有名ブランドの靴やバッグも作っています。

こういう背景って、表からはなかなか見えないんですよね。

洋服や靴って、どうしても価格が高いと良さそうに見えるんですが、

高い=必ず優れている

という単純な話でもありません。

逆に、知名度が高くなくても、作りや素材を見ると「これでこの価格ならかなり良いな」と思うものもあります。

結局、そのあたりを見極めてお店に並べるのが、自分の仕事なんだと思っています。

有名だから置く。

人気だから仕入れる。

ではなくて、

自分が見て、触って、履いて、

「これはちゃんとおすすめできる」

と思えるものを選ぶ。

PADRONEを18年扱い続けているのも、たぶんそういうことなんでしょうね。

これからも名前の大きさに関係なく、ちゃんと良いと思えるものを探して提案していきたいです。

では本日もお待ちしております。

DISCOVERY 水尻

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