福井のセレクトショップ「DISCOVERY(ディスカバリー)」の水尻です。
パーカーは気軽で便利です。
Tシャツの上から羽織れて、前を閉じても開けてもいい。
でも、その使いやすさゆえに、どうしても「いつものパーカー」に見えやすいアイテムでもあります。
少し雰囲気のある服が欲しい。
それでも、デザインが強すぎて着る場面が限られるものは選びにくい。
今回ご紹介するWir Linealの「Inorganic DRESS ZIP HOODIE Dress LR-GC st cloth」は、そんな方に一度見てほしい一着です。
形だけ見ればジップパーカー。
でも、一般的なスウェット生地ではなく、リネン・レーヨンを使ったグレンチェックの布帛素材。
さらに、通常のアームホールを使わない独自の「無機構構造」によって、身体の周りへ生地が落ちる立体的なシルエットを作っています。
自分がこの商品で特に惹かれるのは、デザインを足して個性を出すのではなく、服の構造そのもので違いを作っているところです。
普通のパーカーの便利さは欲しい。
でも、着た時の空気まで普通では物足りない。
そんな時に、この服の面白さが見えてきます。

Wir Lineal/リネアル
NO.FL724-W105
Inorganic DRESS ZIP HOODIE Dress LR-GC st cloth / ドレスジップフーディーリネンレーヨングレンチェック
46,200円(税込)
目次
Wir Lineal/Inorganic DRESS ZIP HOODIE Dress LR-GC st cloth
パーカーに見える。でも、着た時の輪郭は一般的なスウェットとはかなり違います。
最初に全体を見ると、フード付きのジップパーカーという馴染みのある形です。
ただ、普通のパーカーと同じ感覚で見ると、この服の良さは少し伝わりにくいと思います。
大きな違いは、身体の周りにできる生地の落ち方です。
Wir Lineal独自の「無機構構造」は、一般的な服にあるアームホールを使わず、脇下を一枚ハギで構成しています。
そのため、肩から袖へ線が途切れるように切り替わるのではなく、身体の外側を生地が包むようにつながっていきます。
写真でも、肩まわりがカチッと張るのではなく、柔らかく落ちているのが分かります。
ルーズではある。
でも、大きなパーカーをただ着ている感じには見えない。
自分がWir Linealを面白いと思うのは、こういう「一見シンプルなのに、着ると普通ではない」部分です。

フードは寝かせるだけではありません。首元の形までスタイリングできます。
パーカーの印象は、実はフードでかなり変わります。
フードが薄く寝てしまうと、どれだけ身頃のシルエットが良くても、首元だけ少し頼りなく見えることがあります。
このモデルでは、首元にハの字型のダーツを入れ、さらにフード外周へ樹脂ワイヤーを内蔵しています。
そのため、フードを自然に寝かせるだけでなく、立ち上がり方を少し調整することもできます。
写真を見ると、首からフードへ立体的につながっているのが分かります。
ここは、ただ「フードが付いています」で終わらせたくないところです。
前を開けて着た時にも首元に立体感が残るので、インナーがTシャツ一枚でも上半身が間延びしにくい。
普通のパーカーを少しモードに見せたいのではなく、首元の構造から別の服として作っている。
この違いは、実際の着こなしではかなり効いてきます。

グレンチェックを「柄」として目立たせず、生地の奥行きとして使っています。
素材は、リネン・レーヨン・ポリウレタンの混紡生地です。
リネンの軽さと清涼感。
レーヨンの柔らかな落ち感。
そしてストレッチ性。
この組み合わせによって、布帛のパーカーでありながら、生地が硬く立ちすぎないように作られています。
さらに生地には細かなグレンチェック。
近くで見るとしっかり柄がありますが、少し離れると大きな柄物には見えません。
自分は、このくらいが日常では使いやすいと思います。
チェック柄が強すぎると、インナーやパンツまで無地に限定したくなる。
この生地なら、まずは無地感覚で合わせられる。
それでいて、近くで見ると無地にはない表情がある。
服のデザインだけではなく、生地そのものでも「普通のパーカー」と差を作っています。

ジップの光沢が少し入るだけで、ラフなフーディーが引き締まります。
フロントにはYKK EXCELLAの高品質なメッキジップを採用しています。
こういうパーツは、単体で見ると小さな違いです。
でも、フーディーのように前中心へ長くジップが走る服では、その存在感が意外と大きい。
生地はリネンとレーヨンによる柔らかな表情。
そこへ金属の光沢が一本入ることで、全体が少し引き締まって見えます。
スウェットパーカーならスポーティーに見えやすい部分ですが、この服ではむしろドレス感を加える要素になっています。
前を全部閉じてもいい。
少し開けてインナーを見せてもいい。
大きな装飾を付けず、ジップの質感だけで緊張感を加えている。
こういう細部まで含めて見ると、46,200円という価格がどこへ使われているのかも理解しやすくなると思います。

後ろ姿に残した長い糸は、処理忘れではなくWir Linealらしい「余韻」です。
Wir Linealを初めて見る方なら、背面の糸に「切り忘れかな?」と思うかもしれません。
これは意図的なデザインです。
背面にはオーバーロックの糸を長く残し、未完成さや儚さを表現しています。
服として必要な縫製をきれいに隠し切るのではなく、その工程の一部をあえて見せる。
かなりWir Linealらしい考え方です。
正面から見ると比較的落ち着いている。
横や後ろへ回った時に、少しだけ違和感が残る。
自分は、このくらいのデザインが日常では面白いと思います。
前から見ても後ろから見ても強いデザインだと、着る側も毎回それに合わせた服装を考えたくなります。
このフーディーなら、基本はシンプル。
ただ、後ろ姿まで完全に普通では終わらない。
なお、このオーバーロックは飾り縫いのため、強度面の問題はないとされています。

ASH GRAYとCHARCOALでは、同じ構造でも「見せたいもの」が変わります。
カラーはASH GRAYとCHARCOALの2色です。
ASH GRAYは、生地のグレンチェックやドレープが比較的分かりやすいカラー。
この服の構造や生地そのものを見せたいなら、こちらはかなり面白いと思います。
一方のCHARCOALは、柄の見え方がもう少し落ち着きます。
その分、フードの立体感やジップの光沢、全体のシルエットが前へ出やすい。
「柄のある服」として着るより、少しモードな黒系の羽織りとして使いたいならCHARCOALは入りやすいです。
普段BLACKやCHARCOALの服が多い方なら、ASH GRAYで少し明るさを加える。
逆に白やグレーのインナーが多い方なら、CHARCOALで外側を締める。
どちらが合わせやすいというより、何を目立たせたいかで選ぶと分かりやすいと思います。

170cm・60kgでサイズ46。数字よりも「どう落ちるか」を見てほしい服です。
着用画像は、170cm・60kgでサイズ46です。
実寸は、着丈70.5cm、身幅52.5cm、袖丈77cm。
身幅52.5cmだけを見ると、極端に大きな数字ではありません。
でも、この服は一般的な肩線やアームホールを使わないため、普通のパーカーと同じ感覚で数字だけを比較しない方がいいと思います。
実際に着ると、肩から袖へ生地が自然に落ち、身体との間に独特な余白ができます。
それでいて着丈は70.5cm。
長すぎて裾が大きく余るようなバランスではありません。
サイズ46の一展開なので、「サイズを上げるか下げるか」という選び方はありません。
購入前には、普段着ている羽織りの着丈や身幅と比較しつつ、写真で肩から袖へどう落ちているかを見る。
この服の場合は、その確認の方が数字だけを見るより大切です。

同素材で合わせても「スウェットのセットアップ」には見えません。
同素材の関連商品と合わせると、Wir Linealの世界観はさらに分かりやすくなります。
画像ではASH GRAYを上下でまとめています。
普通のジップパーカーとイージーパンツを同色で着ると、場合によっては部屋着のように見えることがあります。
でも、この組み合わせはかなり印象が違います。
グレンチェックの布帛素材。
身体に沿って落ちるフーディーの立体感。
パンツ側にもドレス感があるため、上下をそろえてもスポーツウェアには見えません。
インナーをBLACKにすれば全体が締まり、足元を革靴にすればさらにモードな方向へ寄せられます。
もちろん、毎回セットアップで着る必要はありません。
フーディー単品なら黒いパンツやデニム。
もう少しブランドの空気を楽しみたい日は、同素材で上下をそろえる。
一着の使い方に段階があるところも、自分はいいと思います。

CHARCOALなら、白いインナーを少し見せるだけで立体感が分かりやすくなります。
CHARCOALは全体を暗くまとめやすいカラーです。
だからこそ、インナーを少し見せる着方が効きます。
画像では、フーディーの裾から白系のインナーを少し出しています。
この一本の明るいラインが入るだけで、CHARCOALのフーディーと黒いパンツが完全につながらず、上下の境目が分かりやすくなります。
さらに、前を開けることでフードから身頃へ続く立体的なラインも見えやすくなる。
難しいことはしていません。
白いTシャツ。
黒いパンツ。
その上へCHARCOALを羽織る。
Wir Linealの服は構造に特徴がありますが、合わせる服まで特殊にする必要はないんです。
初めてこのブランドを取り入れるなら、自分はこういうシンプルなスタイリングから始めるのがいいと思います。

まとめ|パーカーの気軽さは欲しい。でも、普通のパーカーでは終わりたくない方へ。
Wir Linealの「Inorganic DRESS ZIP HOODIE Dress LR-GC st cloth」は、形だけを見れば身近なジップパーカーです。
でも、中身はかなり違います。
通常のアームホールを使わない無機構構造。
立体感を調整できるフード。
リネンとレーヨンによる柔らかなグレンチェック生地。
EXCELLAジップの上品な光沢。
そして背面に残したオーバーロックの糸。
それぞれが派手に主張するのではなく、一着の中で「普通のパーカーとは違う空気」を作っています。
自分がこの服を評価しているのも、奇抜だからではありません。
Tシャツの上から羽織るだけでも成立する。
黒いパンツなら普段着として使える。
同素材でそろえれば、もっとWir Linealらしい世界観まで楽しめる。
着方を難しくしなくても、いつもの服装から少し先へ進めるところです。
一方で、スウェット素材の柔らかなパーカーや、できるだけ装飾のないベーシックなフーディーを探している方には、この構造やグレンチェック、背面の糸は少し個性が強く感じるかもしれません。
サイズは46のみ。
170cm・60kgでは、身体にぴったり沿うのではなく、肩から袖へ自然に生地が落ちるバランスです。
普通のパーカーを買い替える感覚ではなく、
「羽織るだけで、少し違う服装に見せたい」
そんな時に考えてほしい一着です。

商品ページでは、170cm・60kgでサイズ46を着た時の正面・横・後ろの落ち方を見比べてみてください。特に肩から袖へ続くラインと、フードの立ち上がりは、一般的なジップパーカーとの違いが分かりやすい部分です。ASH GRAYとCHARCOALでグレンチェックの見え方も変わるので、手持ちのパンツやインナーまで思い浮かべながら確認してみてください。
ちょっとしたひとりごと
本日でシルバーウィークも最終日ですね。
皆さま、どんな連休を過ごされましたでしょうか。
当店は明日、火曜日の振替でお休みをいただきます。
ちなみに自分、先週とその前の火曜日は東京出張でした。
最後にちゃんと休んだのが9月1日なので、数えてみたら23連勤でした(笑)。
こうやって数字にすると、なかなかですね。
忙しい時って意外とそのまま走れてしまうんですが、休みが見えた瞬間に急に疲れを感じたりするんですよね(笑)。
ということで明日は、さすがに少しゆっくりしようと思います。
たぶん何もしないのが一番贅沢です。
皆さまは明日から仕事や学校という方も多いと思いますので、連休ボケに負けず頑張ってください。
自分は一足遅れて、しっかり休ませてもらいます(笑)。
では本日もお待ちしております。
DISCOVERY 水尻
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