福井のセレクトショップ「DISCOVERY(ディスカバリー)」の水尻です。
チノパンやワークパンツは、合わせる服を選びにくく、普段使いにはとても便利です。
ただ、その「普通に使いやすい」という良さが、時々物足りなく感じることがあります。
かといって、極端に太いパンツやデザインの強いものへ変えると、今度は手持ちのトップスとのバランスまで考え直さなければいけない。
いつもの服装から大きく離れず、パンツを変えるだけで少し新鮮に見える。
今回ご紹介するILL ONE EIGHTYの「SOLID BEBOP PANTS」は、そんな一本です。
ベースになっているのは、ビバップが生まれた1940年代のワークパンツ。
見た目は一見シンプルですが、後ろ身を高めにしたウエストやバックアジャスターなど、普通のチノパンとは少し違う作りになっています。
そして面白いのが、どの位置で穿くかによってシルエットの見せ方を変えられること。
普通のパンツでは少し物足りない。でも、やりすぎた服は必要ない。
そんな方には、ぜひ穿き方やスタイリングまで見ていただきたいパンツです。

ILL ONE EIGHTY/イルワンエイティ
NO.ILL242-44
SOLID BEBOP PANTS/ソリッドビバップパンツ
19,800円(税込)
目次
ILL ONE EIGHTY/SOLID BEBOP PANTS
ワイドパンツほど太くない。でも、普通のチノパンとも違う。このシルエットが使いやすい。
最初に全体を見ていただくと、かなりオーソドックスなワークパンツに見えると思います。
形は、腰まわりと腿に適度な余裕を持たせたストレート寄り。
裾まで極端に広げていないので、いわゆるワイドパンツのように下半身だけが大きく見える形ではありません。
自分がこのパンツでいいと思ったのも、ここです。
最近の太いパンツは格好いい。でも、普段あまりワイドシルエットを穿かない方には少しハードルがあります。
SOLID BEBOP PANTSなら、ストレートパンツの延長で穿けるのに、一般的なチノパンより腰まわりに独特な余白が出る。
白Tシャツ、スウェット、ニット、シャツ。
今持っているトップスを大きく変えずに、パンツだけで少し違うバランスを作れます。

このパンツらしさは、正面よりもウエストの後ろ側に隠れています。
SOLID BEBOP PANTSを普通のチノパンと分けている大きな特徴が、ウエストまわりです。
後ろ身を高めに設定し、バックにはアジャスターを付けています。
この作りがあることで、腰位置を少し下げてラフに穿くこともできますし、逆にウエスト位置を上げて穿くこともできます。
特に自分が面白いと思うのは、ハイウエスト気味に穿いた時。
腰から脚へ縦のラインがつながりやすくなり、ワークパンツなのに少しスラックスのような見え方が出てきます。
「ハイウエストのパンツ」と聞くと、少し難しく感じるかもしれません。
でも、このパンツはワークパンツがベースなので、かしこまって見えません。
今日は少しラフに。
別の日には腰位置を上げてすっきり。
同じ一本でも穿く位置で印象を変えられるところが、このデザインの面白さです。

T/Cツイルだからこそ、古いワークパンツをそのまま再現したようには見えません。
素材はポリエステル65%・コットン35%のT/Cツイル。
1940年代のワークパンツを原型にしていますが、ヴィンテージをそのまま再現することが目的ではありません。
生地の表情は比較的すっきりしていて、シンプルなトップスにも自然につながります。
ワークパンツというと、厚手で無骨なコットン生地を想像する方もいると思います。
そうしたパンツには格好よさがありますが、合わせる服によってはアメカジの印象がかなり強くなります。
このパンツなら、ワーク由来のデザインは楽しみながら、カットソーやニットなど現代の普段着にも合わせやすい。
BEIGEだけでなくGREYやBLACKまで展開していることも含めて、昔のワークパンツをそのまま着るのではなく、今のスタイリングへ置き換えて楽しむパンツだと思います。

170cm・60kgならMサイズ。ウエストは大きくても、自分はレングスを優先します。
着用画像は、170cm・60kgでGREYのMサイズです。
Mサイズの実寸は、ウエスト87cm、股上33cm、ワタリ32.5cm、裾幅21.5cm、股下67.5cm。
自分の体型では、正直ウエストだけを見ると大きめです。
それでも、自分ならMサイズを選びます。
理由はレングスと全身のバランスです。
このパンツは、ウエストがぴったり合うことだけを優先するより、腰位置やアジャスターを使いながら、どの丈で穿きたいかを考えた方が魅力を生かしやすいと思います。
Mサイズなら、170cm・60kgでもストレートの輪郭をきちんと残しながら、裾が必要以上に余りません。
すっきりした靴にも合わせやすく、初めてこの形を穿くなら自分はこのバランスが好きです。
サイズ表だけを見ると「ウエスト87cmは大きい」と感じる方もいると思います。
だからこそ、このパンツは数字だけではなく、着用写真まで確認して選んでほしい一本です。

BEIGEはワークパンツらしい色ですが、黒いトップスを合わせると古着っぽくなりすぎません。
3色の中で、最もワークパンツらしさを感じやすいのがBEIGEです。
ただ、着こなしまで昔ながらのワークスタイルにする必要はありません。
画像では、170cm・60kgでMサイズを穿き、トップスをBLACKでまとめています。
BEIGEの軽さに対して上半身を濃色で締めることで、パンツのワーク感が少し落ち着きます。
こういう合わせ方なら、チノパンは好きだけれど「アメカジそのもの」にはしたくない方にも取り入れやすいと思います。
靴もスニーカーだけに限定せず、画像のような黒いシューズを合わせれば全体がさらに引き締まります。
BEIGEは定番だから普通、ではありません。
穿く位置やトップスの色を変えることで、昔からあるチノパンとはかなり違う見せ方ができます。

GREYなら、色のあるニットを合わせてもパンツだけが浮きません。
GREYは、BEIGEほどワーク感が強くなく、BLACKほどシャープでもないカラーです。
画像では、赤みのあるニットにGREYのMサイズを合わせています。
トップスにはしっかり色がありますが、GREYが中間色として受け止めてくれるので、全身の色合わせが強くなりすぎません。
ここは、普段BLACKのパンツばかり穿いている方にも試してほしいところです。
黒をGREYへ変えるだけなら、手持ちのトップスをほとんど変える必要はありません。
それでも全身の印象は少し柔らかくなります。
そして、このパンツはストレートの形そのものに特徴があるので、トップスに色を使ってもパンツの存在感が消えません。
定番の色合わせから少し変えてみたい。
でも、奇抜な配色まではしたくない。
GREYは、そんな時にかなり使いやすいカラーです。

Lサイズは単なるサイズアップではなく、ストレートの余白をもっと楽しみたい時の選択肢です。
170cm・60kgでBLACKのLサイズを着用しています。
Lサイズは、ウエスト90cm、股上34cm、ワタリ34cm、裾幅21.5cm、股下70cm。
Mサイズと比べると、股下は2.5cm長くなり、ワタリにも1.5cm余裕が増えます。
裾幅はどちらも21.5cmです。
ここが面白いところで、サイズアップしても裾までどんどん太くなるわけではありません。
腰まわりと腿の余白、そしてレングスを増やしながら、ストレートパンツとしての輪郭は残っています。
170cm・60kgの自分ならMを選びますが、もっとルーズに穿きたい方ならLも十分選択肢です。
画像のようにトップスにもゆとりを持たせるなら、Lサイズのボリュームが全身となじみます。
逆に、すっきりしたトップスを多く着る方なら、Mの方が合わせやすいかもしれません。
体型だけではなく、普段どのくらいのボリュームで服を着ているかまで考えて選んでください。

BLACKをLサイズで穿くなら、色合わせはシンプルでもシルエットだけで十分変化が出ます。
BLACKは3色の中で最も引き締まって見えるカラーです。
だから、Lサイズまで上げてシルエットに余白を作っても、全身がぼんやりしにくい。
画像では淡い色のトップスと合わせていますが、色合わせ自体はかなりシンプルです。
それでもパンツの腰まわりや腿にゆとりがあることで、普通の黒いパンツとは違うバランスが出ています。
ここは、このパンツを取り入れる時に覚えておくと使いやすいと思います。
形に特徴があるなら、色合わせまで頑張らなくてもいい。
特にBLACKなら、WHITE、BEIGE、GREYなど普段着ている色をそのまま使えます。
「デザインのあるパンツはコーディネートが難しそう」と思っている方ほど、まずはこういうシンプルな配色から始めてみてください。

GREYのLサイズなら、ブルゾンを合わせても下半身に負けないバランスが作れます。
同じ170cm・60kgでも、GREYのLサイズにブルーのブルゾンを合わせると、Mサイズとはかなり雰囲気が変わります。
上半身にボリュームのある羽織りを持ってきた時、パンツだけが細いと上下のバランスが分かれて見えることがあります。
Lサイズまで腰まわりと腿に余裕を持たせることで、ブルゾンのボリュームを下半身でも受け止められます。
ただし、極端なワイドパンツではないので、上下とも大きな服を着ているようには見えません。
GREYとBLUEの組み合わせも、BLACK一色でまとめるより少し軽く見えます。
秋冬にブルゾン、スウェット、ニットなどボリュームのあるトップスをよく着る方なら、こうしたLサイズの選び方も面白いと思います。
Mが正解、Lが大きすぎる、という話ではありません。
トップスまで含めた全身のバランスによって、選ぶサイズを変えられる。
それもSOLID BEBOP PANTSの楽しみ方です。

まとめ|定番のチノパンから少しだけ先へ進みたい時に、ちょうどいい一本です。
ILL ONE EIGHTYの「SOLID BEBOP PANTS」は、見た瞬間に驚くようなデザインパンツではありません。
でも、自分はそこがいいと思っています。
1940年代のワークパンツをベースにしながら、後ろ身を高くしたウエストやバックアジャスターで穿き方に変化を付ける。
T/Cツイルとストレートシルエットによって、ワーク感を残しながら今の普段着にも取り入れやすくする。
そしてBEIGE、GREY、BLACKで、同じパンツでも着こなしの方向を変えられる。
「普通のチノパンでは少し物足りない」
でも、
「極端なワイドパンツや強いデザインまでは必要ない」
そんな方には、この少しだけ普通ではないバランスがちょうどいいと思います。
170cm・60kgの自分なら、ウエストには余裕があっても全身のバランスからMサイズ。
もっと腰まわりやレングスに余白を持たせ、ボリュームのあるトップスと合わせたいならLも選択肢です。
逆に、細身のチノパンや脚に沿うテーパードシルエットを求めている方には、少し太く感じると思います。
サイズ表だけではなく、どの腰位置で穿くか、どんなトップスを合わせるかまで考えて選ぶ。
そこまで含めて楽しめるパンツです。

商品ページでは、170cm・60kgでMとLを穿いた全身写真を見比べてみてください。特にワタリの余白と股下の違い、さらにBEIGE・GREY・BLACKでシルエットがどう見えるかまで比べると、自分ならどの穿き方をしたいかイメージしやすいと思います。
ちょっとしたひとりごと
この土日、福井県はかなりの大雨になりました。
自分が住んでいる越前市や、お店の周辺は幸い大きな問題もなかったので通常通り営業していましたが、場所によっては道路が冠水したり、臨時休業するお店も多かったようです。
被害にあわれた方には、心よりお見舞い申し上げます。
こういう大雨になると思い出すのが、2004年の福井豪雨です。
もう22年も前なんですね。
当時、自分は越前市のお店で働いていました。
朝、スタッフから
「雨がひどくて行けないです」
と連絡が来たんです。
今みたいにSNSで現地の様子が次々流れてくる時代でもなく、スマホもありません。
もちろん携帯電話はありましたけどね(笑)。
なので自分も状況がまったく分かっておらず、
「いや、よく分からないけど来れるでしょ」
みたいな返信をした記憶があります。
すると数分後、水に浸かった車の写真と一緒に、
「電車も止まっていて行けないです」
と。
写真を見た瞬間、
「……うん。分かったよ」
となりました(笑)。
今考えると、完全に自分が悪いです。
今なら雨雲レーダーもありますし、SNSを開けば各地の状況もかなり早く分かります。
便利になったなと思う反面、実際にその場所にいる人にしか分からない状況もありますよね。
今回もお店の周辺が大丈夫だったから営業しましたが、ストーリーでは「危ないと思ったら無理に来ないでください」とお知らせしました。
洋服は逃げませんからね。
最近は雨に限らず、暑さも含めて今までの感覚が通用しないことが増えてきた気がします。
「これくらいなら大丈夫だろう」と思わず、こういう時こそ少し慎重なくらいでいいのかもしれません。
では本日もお待ちしております。
DISCOVERY 水尻
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