ニットは欲しい。でも「いかにもニット」にはしたくない方へ|YASHIKI Akiyo Knitの編み・サイズ感・着こなし

福井のセレクトショップ「DISCOVERY(ディスカバリー)」の水尻です。

秋になると、Tシャツやスウェットだけでは少し物足りなくなってきます。

そこでニットを選ぶのですが、編み柄が強かったり、ウールらしい雰囲気が前へ出たりすると、普段のパンツに合わせた時に少しきれいすぎると感じることがあります。

ニットらしい表情は欲しい。

でも、着る時まで「今日はニットを着よう」と構えたくはない。

今回ご紹介するYASHIKIの「Akiyo Knit」は、そんな方に見てほしい一着です。

ベースは、光沢を感じるすっきりした天竺編み。

そこへ肩の細かな柄、胸ポケット、表へ出した縫い代を組み合わせています。

YASHIKIらしく背景には「静かな秋の夜」という情景がありますが、服として見るとかなり取り入れやすい。

自分がこの商品で特にいいと思ったのも、そこです。

近くで見れば普通のスウェットとは明らかに違う。

でも全身では、スウェットを着るくらいの気軽さで普段のパンツへ合わせられる。

YASHIKIの世界観を楽しみながら、着こなしまで難しくしないニットです。


YASHIKI/ヤシキ
NO.YSK-26AW-KN02
Akiyo Knit/秋夜クルーニット
38,500円(税込)

YASHIKI/Akiyo Knit

一見シンプル。でも、近くで見ると普通の無地ニットではないことが分かります。

最初に全体を見ると、DARK OLIVE一色の落ち着いたクルーネックニットです。

大きな柄や配色が入っているわけではありません。

それでも、身頃の表情、肩まわりの編み、胸ポケット、表側へ見せた縫い代が重なり、完全な無地には見えません。

ここがAkiyo Knitの使いやすさだと思います。

編み柄が全面へ入ったニットは、一枚で存在感を出しやすい反面、パンツやアウターも少し考える必要があります。

この商品なら、遠目ではDARK OLIVEのシンプルなトップス。

近くでは細かな作り込みが見える。

普段のBLACKやGRAY、デニムのパンツへそのまま合わせながら、無地のスウェットより少しだけ服装に奥行きを作れます。

秋の夜をそのまま絵にせず、編みと縫い代で表しているところがYASHIKIらしい。

このニットがイメージしているのは、静かな秋の夜です。

光沢のある天竺で夜の静けさを表し、肩の細かな柄で虫の声や風に揺れるススキの音を表現しています。

ただ、それを分かりやすいグラフィックとして入れているわけではありません。

服として見れば、肩や身頃にさりげない編みの変化があるだけです。

自分は、YASHIKIのこういうところが面白いと思っています。

背景を知らなくても、服として格好いい。

ストーリーを知ると、なぜこの編みなのか、なぜこの位置に変化があるのかまで見えてくる。

デザインの意味を前へ押し出しすぎず、普段着の中へ自然に残している。

そこに、このブランドを仕入れる理由があります。

胸ポケットと表へ出した縫い代が、スウェットとの一番分かりやすい違いです。

胸には大きめのポケットがあります。

さらにアームホールや袖、脇の縫い代を内側へ隠さず、あえて表へ出しています。

普通なら処理して見えなくする部分を、デザインとして見せる。

この少し違和感のある作りが、Akiyo Knitの輪郭を作っています。

もし胸ポケットも外側の縫い代もなければ、かなりミニマルなクルーネックニットに見えたと思います。

そこへ少しだけワークウェアのような要素を加えることで、ニット特有の上品さを崩している。

だからデニムやワイドパンツとも合わせやすいんです。

きれいなニットをカジュアルダウンするというより、最初から普段着として使いやすいところまでデザインされている。

自分は、この違いをかなり評価しています。

細いスーピマ糸を使うから、デザインがラフでも生地まで粗く見えません。

素材はコットン100%。

スーピマ超長綿の80番手という細い糸を8本使い、毛羽をガス焼きしたうえで12ゲージに編み立てています。

こういう仕様は数字だけ聞くと少し難しく感じるかもしれません。

実際の服選びで大切なのは、細かなディテールを入れても、生地自体はすっきり見えることです。

表へ縫い代を出し、胸ポケットも付ける。

それで生地まで粗い表情だと、かなり無骨なトップスになります。

Akiyo Knitは、ベースの天竺をきれいに見せることで、そのラフなディテールとのバランスを取っています。

スウェットのように気軽に着たい。

でも、スウェットそのものとは違う質感も欲しい。

そんな方には、この素材の選び方にも意味があると思います。

袖口の矢絣柄は小さい。でも、こういう部分まで普通に終わらせないのがYASHIKIです。

袖口には、YASHIKIでお馴染みの矢絣柄が入っています。

全身で見た時に、ここだけが強く目立つわけではありません。

だからこそ普段着として使いやすい。

手元を見た時。

袖を少したくし上げた時。

アウターの袖口から少しだけ見えた時。

そのくらいの距離で初めて違いが分かります。

大きなロゴを入れるのではなく、編みそのものでブランドらしさを残す。

38,500円という価格を見る時にも、自分なら単純なコットンニットとしてだけではなく、こうした細部までどう作られているかを見ます。

派手ではない。

でも普通でもない。

Akiyo Knitは、そういう部分の積み重ねで成立していると思います。

後ろ姿をシンプルにすることで、前側のポケットや縫い代だけが自然に効きます。

背面は、正面に比べるとかなり静かです。

胸ポケットはありませんし、全体もDARK OLIVE一色。

ただ、肩から袖へ落ちるゆったりしたラインや、身頃の編みの表情は残っています。

自分は、前も後ろも同じくらいデザインする必要はないと思っています。

正面には胸ポケットや縫い代のアクセント。

後ろは少し引く。

その方が、一枚の中で強弱が生まれます。

アウターを脱いだ時にはデザインが見える。

でも、全方向から「デザイン物を着ています」という印象にはならない。

こういうバランスなら、普段シンプルな服が多い方にも取り入れやすいと思います。

170cm・60kgならサイズ1。身幅62cmあっても、着丈69.5cmで収まりがつきます。

170cm・60kgでサイズ1を着用しています。

実寸は、肩幅62cm、身幅62cm、着丈69.5cm、袖丈56cm。

肩幅と身幅だけを見ると、かなりゆったりしています。

それでも着用写真では、極端なオーバーサイズには見えません。

着物をイメージしたYASHIKIらしい落ちた肩に、着丈69.5cm。

横にはきちんと余白を作りながら、縦へ長くしすぎないことでバランスを取っています。

自分なら、170cm・60kgではサイズ1を選びます。

ニットらしい余裕は十分にある。

でもワイドパンツへ合わせても、トップスまで必要以上に大きく見えない。

普段Mサイズ前後の方なら、まずこのサイズ1の着用バランスを基準にしてほしいと思います。

サイズ2は身幅64.5cm・着丈71.5cm。もっと余白を楽しみたいならこちらです。

サイズ2は、肩幅64cm、身幅64.5cm、着丈71.5cm、袖丈57cm。

サイズ1と比べると、肩幅は2cm、身幅は2.5cm、着丈は2cm大きくなります。

数字だけなら極端な差ではありません。

ただ、もともと肩の落ちる形なので、この数センチが全身ではゆったりした印象につながります。

170cm・60kgなら、自分はサイズ1。

サイズ2は、さらにトップスへボリュームを持たせたい方や、自分より体格の大きい方が選びやすいと思います。

この商品では「サイズ2の方がラクだから」という理由だけで上げる必要はありません。

サイズ1でも身幅62cmあります。

どちらが入るかではなく、着丈69.5cmと71.5cm、身幅62cmと64.5cmのどちらの見え方を好むか。

そこまで考えて選ぶ方が、このニットには合っています。

まず合わせやすいのは黒いパンツ。DARK OLIVEの微妙な色合いをそのまま主役にできます。

サイズ1をBLACKのパンツへ合わせたスタイリングです。

このニットを初めて着るなら、自分はこういう合わせ方から入るのが分かりやすいと思います。

DARK OLIVEは、鮮やかなグリーンではありません。

落ち着いた色なので、BLACKのパンツへつなげれば全身の色数を増やさずに着られます。

そこへ首元へ明るい色を少し足すと、重たく見えすぎない。

ニット自体には胸ポケットや外側の縫い代がありますから、パンツまでデザインを強くする必要はありません。

「YASHIKIだから特別な合わせ方をしないといけない」と考えなくて大丈夫です。

普段の黒いワイドパンツ。

いつもの革靴。

そこへトップスだけ替える。

それだけでも、このニットの違いは十分に出ます。

サイズ2にBORDEAUXのパンツを合わせると、DARK OLIVEをもっと秋らしく楽しめます。

サイズ2では、BORDEAUX系のワイドパンツを合わせています。

BLACKパンツのスタイリングとは、かなり印象が変わります。

DARK OLIVEとBORDEAUXはどちらも深い色ですが、色味が異なるので上下が一体化しません。

それでも鮮やかな色同士ではないため、全身では落ち着いて見えます。

こういう合わせ方は、秋冬だからこそ楽しみやすいと思います。

サイズ2でトップスにも余白を増やし、パンツも太め。

上下ともリラックスしたシルエットですが、ニットの着丈は71.5cmなので極端に長くはありません。

トップスもパンツも大きくするなら、色を落ち着かせる。

逆にサイズ1なら、BLACKのパンツですっきりまとめる。

同じ一着でも、サイズとパンツの選び方でかなり方向を変えられます。

まとめ|スウェットの気軽さは欲しい。でも、近くで見た時にもう少し服の面白さが欲しい方へ。

YASHIKIの「Akiyo Knit」は、分かりやすい柄で目を引くニットではありません。

静かな秋の夜。

虫の声。

風に揺れるススキ。

そんな情景を、光沢のある天竺や肩の細かな編みへ置き換えています。

さらに、胸ポケット。

表へ出した縫い代。

袖口の矢絣柄。

スーピマ超長綿の細い糸を使った12ゲージの編み。

一つ一つを見ると、普通のクルーネックニットとはかなり違います。

それでも全身では、DARK OLIVEのシンプルなトップスとして着られる。

自分がこの商品で一番評価しているのは、そこです。

170cm・60kgの自分ならサイズ1。

肩幅62cm・身幅62cmと十分な余裕がありながら、着丈69.5cmで収まりがあります。

もっとトップスに余白を出したい方や、体格の大きい方ならサイズ2。

BLACKのパンツなら、初めてでも取り入れやすい。

BORDEAUXのような深い色を合わせれば、もう少し秋らしい色合わせも楽しめます。

逆に、身体に沿う細身のニットや、全面に分かりやすい編み柄が入ったニットを求めている方には、このゆったりした形と控えめなデザインは方向が違うと思います。

素材はコットン100%、日本製。

取り扱い表示は手洗いです。

一目で「すごいデザイン」と思わせる服ではありません。

でも、近くで見ると理由のあるディテールがいくつも見つかる。

普段着としての使いやすさを残しながら、服そのものを少し楽しみたい方に選んでほしいニットです。

商品ページでは、まず胸ポケット、表へ出した縫い代、肩や袖口の編み柄をアップで確認してみてください。全身ではシンプルに見えるAkiyo Knitが、近くではどのくらい作り込まれているか分かります。

そのうえで、170cm・60kgでサイズ1と2を着た時の全身バランスを見比べてみてください。サイズ1は肩幅62cm・身幅62cm・着丈69.5cm、サイズ2は肩幅64cm・身幅64.5cm・着丈71.5cmなので、横幅だけでなく着丈の違いもサイズ選びのポイントです。

最後に、BLACKのパンツとBORDEAUX系のパンツ、それぞれへ合わせた着用写真も確認してみてください。手持ちのパンツへ置き換えて考えると、サイズ1ですっきり着るのか、サイズ2でもう少しリラックスして着るのか判断しやすくなると思います。

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ちょっとしたひとりごと

本日ご紹介したニットブランド「YASHIKI」の春夏展示会を、明日まで店頭で開催しています。

来年1月から入荷が始まる来春夏シーズンの全サンプルを並べていて、実際に触って、試着していただくことができます。

気に入ったものは予約も可能です。

ただ、生産予定数に達している場合は予約をお受けできないので、その点だけは早い者勝ちです。

YASHIKIをまだよく知らない方も、今日のブログを読んで少し気になったなら、ぜひ実物を見てみてください。

こういう展示会って、普段のお店とは少し違う面白さがあるんですよね。

当店はセレクトショップなので、当然ながらブランドの全商品を仕入れているわけではありません。

自分なりの基準で、

「これはDISCOVERYに合うな」

「これはお客様に提案したいな」

と思ったものを選んでいます。

でも、ブランドそのものの世界観って、やっぱり全ラインナップを見た時に一番よく分かります。

普段なら仕入れないようなアイテムを見て、

「こういう考え方もあるのか」

と気付くこともありますし、

逆に、お客様から

「これ入れてほしい」

と言われて、自分が気付かされることもあります。

展示会って、こちらから見せるだけじゃなくて、自分も色々と発見できる時間なんですよね。

明日までとなりますので、お時間が合う方はぜひ気軽に遊びに来てください。

では本日もお待ちしております。

DISCOVERY 水尻

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